学習会「原子力発電所の老朽化による問題」に参加しました
最近、原子力発電所の再稼働にともない、寿命引き延ばしのニュースを耳にします。「そもそも原発は何年がどうできるのか?」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故直後から、市民から持ち込まれる食品などの放射能測定を実施している藤沢市放射能測定器運営協議会主催の学習会「原子力発電所の老朽化による問題」に参加しました。(講師は原子力資料情報室の上澤千尋氏)
原子力発電所の寿命は30年程度
日本で初の原発・東海原発は、30年が経った頃からトラブルが増えてきました。(1998年に運転を停止。現在廃炉作業中)
老朽化が現れるところは、建物・構造物、機器・配管、電線・電気回路、制御システム、と発電所全体とも言えます。設計も耐震化を始め、発電所の構造や使用している機器も古く、配管の破裂や圧力容器内の溶接部分のひび割れなど、老朽化の危険性は予知できないもののようです。実際に浜岡原発1号機や美浜原発3号機で事故が起きています。
また、原発から発生するゴミ(使用済み燃料)をどう処理するかも解決していませんし、建設された場所が活断層の上である原発も少なくないことも忘れてはなりません。能登半島地震での志賀原発の損傷やトラブルを思い出すだけで背筋が凍る思いがするのではないでしょうか。
『原発』という発電手段そのものが、古い考え
「ただ、お湯を沸かしてタービンを回すだけ」なのに、あまりにも「原子力」はあまりにも危険な発電手段です。「たかだか電気を得るため」だけなのに環境に負荷がかかりすぎです。現在、世界では再エネが主流になり、大きな投資も行われ、市場規模も拡大しています。日本には太陽も風も波も川も潤沢にあります。それらを活かし、エネルギーの地産地消を進めていくのがあらゆる意味で賢明なのだと、確信を持つことができた学習会でした。(T.K)