鵠沼市民センター建て替えに伴う「ひょっこり鵠南島」の集約について考える
2024年10月25日(金) 市役所9Fにてミニフォーラム開催しました。
藤沢市では、老朽化した公共施設の建て替えが進められています。鵠沼市民センターもその一つであり、人口減少や少子高齢化、生産年齢人口の減少を見据え、公民館と市民センターの一体化が計画されています。
さらに、近隣施設の集約も重要な目的の一つとされています。限られた財政の中で効率的な運営を目指し、様々な施設をセンターに統合する方針が打ち出されました。この計画には、老朽化が進む「ひょっこり鵠南島」の集約も含まれています。
市の説明によれば、集約の理由として以下の点が挙げられています:
- 建物メンテナンスの難しさ
- スタッフ確保の問題
- 他地域と比較して利用率が少ない
財政健全化と業務効率化を目指すこと自体は理解できます。しかし、集約に伴うリスクについて十分な検討がなされているかは疑問が残ります。
現場視察から見えた課題
この夏、市内で集約化が進められた他の施設を視察しました。結果、どの施設も主に幼児向けの利用を想定しており、小中学生向けの機能が十分とは言えませんでした。従来の「子どもの家」が果たしてきた役割を満たすには程遠く、一般的な「キッズルーム」のような印象を受けました。
「子どもの家」の本来の役割は、子どもたちが安全に、そして自由に体を動かして遊べる場を提供することです。特に小中学生にとって、運動量の多い遊びができる環境は成長に欠かせません。しかし、複合施設内でそのようなスペースを設けるのは難しく、利用者間の混乱を招く可能性もあります。
鵠沼地域の特性を活かした提案を
鵠沼市民センター周辺は、藤沢市内でも特に子どもの人数が多い地域です。この地域に生産年齢人口の減少傾向をそのまま当てはめるのは適切ではありません。むしろ、地域特性を活かし、若い世代を積極的に取り込む取り組みが必要です。
市民センター建て替え計画では、「学びと活動を連動させ、多様な主体と連携し、人づくり・つながりづくり・地域づくりを進めていく」との方針が掲げられています。この中に、小中高生が主体となって活動し、他世代との交流を育む場をぜひ設けていただきたいと思います。