自然エネルギーを地域の工夫で創り出す

映画「おだやかな革命」を観ました。自然エネルギーを発電に変えて地域を再生させた紹介の映画です。

福島第一原発事故で飯舘や福島には住めなくなりました。「汚染解除」といわれても農業は出来ないし、仕事がない。飯舘電力・会津電力は、住んでいた住民が一体となって、若い人々をもう一度、地域に呼び戻そうと資金も知恵も自分たちで出し合い、切り開いて行った「自然エネルギー発電会社」です。発電された電力は自分達で使い、残りを都会に売る、利潤を分け合うのではなく、次の仕事を創生する資金にするのです。消費する都会も資金を出し、地方と交流を重ねています。即ち、大根やお米の如く電気も生産者側と消費する側とが顔の見える関係ができ、交流が地域にさらに産業が生み、人々が帰ってくるといった循環が生まれるのです。

岐阜県石徹白村では、集落のリーダーと、山には資源がいっぱいあると魅力を感じた都会からやってきた若者が、山の小川で水車を廻し発電をし、村に伝わる知恵で、村を食もエネルギーも職も自給できる村にできていました。山林を再生させるため地主さんと話あいを重ね、森林を再び再生させ、間伐材を放置せず、利用を広げ、村に温泉施設を作った地域も紹介されました。

知恵を出し合い、自分達で決定・行動する人々を観て、経済成長のみ追い求める現政権と違い、豊かさとは何か、自治とは何かを考えさせられた映画でした。(大桑)