銀杏と政治

2/16のネット藤沢2024年度総会にて、能登半島珠洲市高屋の銀杏、完売しました。昨年末から2回、計20キロの銀杏を仕入れ、運営委員の知人・友人を始めネット会員の皆さんにも購入していただきました。ありがとうございました。

実は、生産者さんとの間で繋いでくださっている、ライターの山秋真さんに追加発注をお願いした際、以下のようなメッセージをいただきました。

「とても嬉しくありがたいのですが、実は品切れとなってしまいました…すみません!
というのも、銀杏は山(の畑)にはまだあるのですが、雪が降って以来さすがに危険で川渕さんも行かれない状況です。畑への道の復旧を実現したいと昨年来、補正予算に能登地震の項目を入れてほしいと国会議員に声を届けるなどなど動いてきて、次は市へ要望書を出そうと、折しも準備のお手伝いを私もさせていただいてるところです。
こうしてご注文いただきながら応じきれないことは、残念なことであると同時に、不利益が具体的に生じていることでもあるので、それも含めて訴えていこう、と思った次第です。
つまり、藤沢で高屋の銀杏を買うという行動の積み重ねが、購入に際して対価をお支払いするということだけでなく、より総合的な高屋への応援につながることを、体験させてもらっていると気づかされ、なんだか感動的…。」

と、追加購入ができない残念さを吹き飛ばす、うれしいことが起きているようでした。

正直、当初は「私たちが能登の銀杏を買っても量はたかが知れているなあ。無いよりはマシという程度なのではないか?どうすればたくさんの需要があるところに繋げるのだろうか?」と、考えていました。しかし、私たちが美味しい銀杏を購入することで、「復旧が遅れていることで、需要があるのに供給ができない」という被災した産地の姿をあぶり出すことになり、行政を動かすためのお手伝いになるとは。これこそまさに「それって政治だよ!」

「消費とは投票である」とも言います。購入時の支払い以上の影響を生み出す力が日々の「買い物」という行為にはあるのかもしれません。

珠洲市の住民の皆さんの声が行政に届き、雪解けと共に能登の復旧・復興が進むことを願っています。(T.K)

 

珠洲市高屋の銀杏畑