遺伝子組み換え作物が世界の政策に大きな影響を与える

 昨日、誘いを受け[モンサントの不自然な食べもの 未来を生きるために知っておきない多国籍企業のこと]の試写会に行きました。アメリカに本社を構える世界的企業モンサントは、遺伝子組み換え作物市場の90%を押さえています。モンサントの海外進出は世界の政治的配慮に支えられていることが告発されていました。中小の農業者は次々とつぶれ、大規模農業者は育てやすい遺伝子組み換えの種を使う。遺伝子組み換えの種との交配により、在来種はなくなりつつあるメキシコの主食のトウモロコシの危機、生物多様性が失われていく様子がわかりました。

  この世界的な企業・モンサントの食糧戦略とTPP、つなげて考えたことはありませんでしたが、この映画を見ると、TPPに参加することによって、日本の農業はアメリカの一企業に席巻されてしまうのがよくわかります。TPPにアメリカが参加するのは、アメリカの輸出を増やし、雇用を増やすためだ、とオバマ大統領が演説しています。TPPに加入すれば日本も、関税撤廃で輸出産業は伸びるでしょう。しかし、遺伝子組み換えの種を拒否することもできなくなり、やがて日本古来の食の文化が失われてしまうことが危惧されました。

 私たちの食の安全を守るためにはTPP反対の声を広めていく人を増やしていくことが必要です。9月にはまた、放映する機会があるようです。その時には皆さんに、声かけますので、是非見てください。そしてTPPが私たちに与える影響を考えましょう。(植木)